Maintenance

メンテナンス

定期検査

フォークリフトを安全に、快適に、
長くお使いいただくために

さまざまな業種でフォークリフトによる事故が発生しています。
事故を防ぐため、定期的に検査を必ず実施しましょう。

毎年1回

特定自主検査(年次検査)

出荷標章
(新車時)

検査済標章
(検査業者用)

記録表

毎月1回

月例検査

・事業者は、1ヶ月を越えない期間ごとに1回、定期的に検査を実施しなければなりません。
(労働安全衛生法第151条の22)

・検査が終了したら、検査結果を記録表に記録して、3年間保存しなければなりません。
(労働安全衛生法第151条の23)

作業開始前

始業点検

・事業者は、その日の作業を始める前に、始業点検を実施しなければなりません。
(労働安全衛生法第151条の25)

バッテリーメンテナンス

バッテリーのメンテナンスも、バッテリーフォークの専門メーカーニチユにお任せください!

1.液切れさせない

電解液を最低液面以下に低下させないでください。
蓄電池が加熱したり、焼損の原因となることがあります。

  • 1週間に1回は液面点検を行ってください。
    曜日を決めて点検、補水をすれば確実です。
ポイント
  • 寿命に近くなった蓄電池は液減りが激しくなります。
  • 寿命末期の蓄電池を最低液面以下で使用すると、ごくまれですが爆発の恐れがあります。
  • なぜ液が減るのか?
    充電末期に起こる水の電気分解(水素ガスと酸素ガスに変化する)と自然蒸発により減少します。減るのは硫酸ではなく水分だけなので精製水を補給します。

2.精製水を入れすぎない

補水時に精製水を入れすぎないでください。電解液があふれ漏電、腐食、容量低下の原因になることがあります。

  • 補水には精製水を使ってください
  • フロート上部の白線が見えたら、すみやかに補水をやめてください。
  • 一括補水装置はその説明書の取り扱いを守ってください。
ポイント
  • なぜ充電中にあふれるのか?
    充電で発生したガスは気泡状態で極板、セパレータの表面に付着し、後から発生してきた気泡と一緒になり大きくなります。ある限度以上になると電解液面上に浮上しますが、無数に気泡が発生するため、その体積分上昇するのです。

3.蓄電池上面はいつもきれいに

蓄電池上面の汚れは、漏電などにより爆発や火災の原因となります。

  • 定期的に蓄電池上面を清掃してください。
  • 清掃は必ず水または、温水で湿した布で拭いてください。
  • ベンジン・シンナー・ガソリンなどの有機溶剤、洗剤、化学雑巾の使用は避けてください。
  • 点検はメガネ、手袋等の保護具を着用してください。
ポイント
  • 蓄電池を水洗いする場合は機台のマニュアルの指示に従い、必要があれば機台から降ろして水洗いしてください。また、蓄電池内部に水がはいらないように液栓をしっかり締め注意して水洗いしてください。
  • リークが激しい場合、水素ガス爆発の火点となることがありますので注意してください。

4.蓄電池の異常を早く発見しましょう

蓄電池の異常を見つけた場合には、そのまま使用せずに販売店または、メーカーの点検を受けてください。爆発や火災の原因になることがあります。

  • 長期に使用している蓄電池は定期点検の結果により新しい蓄電池と交換してください。交換が遅れると内部構成部品の劣化による急激な容量低下や爆発の原因となることがあります。
ポイント
  • 電気車電池用蓄電池の期待寿命は一日の放電深さ、使用環境、日常の保守によって左右されますが、一般的には4年前後(1200サイクル)といわれています。
  • 異常な現象とは?
    異臭がする、電解液がにごる、電解液温度が高い、液の減りが早い、充電タイマが切れない、急に力が落ちたなど。

5.火気を蓄電池に近づけない!

蓄電池をスパークさせたり、火気に近づけると爆発、火災の原因となります。

  • 蓄電池は爆発性の水素ガスを発生します。
  • 水素ガスは充電終期に多く発生しますが、放置中、放電中も危険です。
ポイント
  • タバコ、マッチなどの火気だけでなくグラインダーなどの工作機械から出る火花や溶接の火花でも爆発する事があります。
  • なぜ水素ガスが発生するのか?
    充電末期には水の電気分解が起き水が酸素と分解されガスとなって発生します。充電後30分以内は特に水素ガスが滞留しているので注意してください。
  • なぜ放置中や放電中も火気に近づけると危険なのか?
    水素ガスは空気より軽く大半は大気中に拡散していますが一部は極板の表面に気泡状態で付着し、わずかずつ放出されるからです。

6.充電中は換気に気をつける

風通しや換気の悪いところで充電しないでください、ガスが滞留して危険です。

  • 充電は風通しの良い場所で行ってください。
  • 収納箱のふたは必ず開けて充電してください。
ポイント
  • 換気の悪い場所で充電し、直後に機台を動かさないでください。機台内部で発生する電気火花も火点となる恐れがあります。
  • 充電中、充電器を停止せずにプラグを抜かないでください。
  • 水素ガスはどの様な条件で爆発するのか?
    空気中の水素ガス濃度が4~75%のとき一定のエネルギーを持った火点があると爆発します。水素は空気より軽いので密閉しなければ大気中に拡散してしまいますが換気の悪い場所や収納箱のふたを閉じた状態では危険濃度になる恐れがあります。

7.蓄電池を使いすぎない

過放電は寿命を縮める原因になります。

  • 電圧計が付いている場合、空荷でリフトアップしたとき針が赤ゾーンに近づいたら早く充電しましょう。
  • 容量計が付いている場合、使い過ぎを知らせるランプで判断しましょう。
ポイント
  • 放電電流が大きい程、取り出せる電気量が少なくなります。
    高速走行、リフト作業の連続、走行中のリフト操作などは取り出せる電気量を少なくする原因となります。
  • なぜ温度が高くなるのか?
    蓄電池は放電が進むほど内部抵抗が高くなるため発熱量が増大します。また、放電が深くなるとそれだけ充電時間が長くかかるため、更に温度は上昇します。

8.充電タイマの設定時間は正しく

過充電や電力不足は寿命を縮める原因になります。

  • 毎日の充電はタイマを4時間に設定すればOK。
  • マイコンやICなどのワンタッチ式タイマはその説明書の取り扱いを守ってください。
ポイント
  • なぜ経費のムダ使いになるのか?
    蓄電池は満充電になるとあといくら充電しても電気は蓄えられず、主に水の電気分解にそのエネルギーは消費されます。従って、電気代、精製水代が増え蓄電池は過充電により寿命が短くなってしまいます。